Epic Games社は2月18日(火)、Unreal Engine搭載のリアルタイムビジュアライゼーションツール「Twinmotion 2025.1」をリリースした。

シーン内で利用できるリアルなボリュメトリッククラウド、新しいコンフィギュレータの利用によるインタラクティブなリアルタイム3Dプレゼンテーションの作成、任意の静止画&動画テクスチャをサーフェスに投影できる新しい投影(Projector)ライトなどの新機能を搭載。環境設定のプリセット化にも対応した。


過去12ヶ月間の収益が100万米ドル未満のユーザーのライセンスは無料となる。

リアルな屋外シーンの描画を可能にする新機能群

Twinmotion 2025.1では、ボリュメトリッククラウドを使用してリアルな雲を描くことが可能になった。雲の高度や範囲、分布の調整、密度や色、ふくらみなどのディテールの調整にも対応するほか、風の影響を受けたり、影を投影することもできる。

ダイナミックスカイには新設定として汚濁性(turbidity)と大気密度(atmosphere density)が追加され、透明度と色を動的にコントロールできる。

また、太陽(サン)HDRIスカイのディレクショナルライトについてはカラー・温度、指数関数的ハイトフォグ(exponential height fog)のカラー・高さ・濃度の設定もできるようになった。

これらの環境設定はプリセットとして保存可能になり、再利用することもできる。

コンフィギュレータ機能によるインタラクティブコンテンツ制作

コンフィギュレータが新たに搭載され、インタラクティブなリアルタイム3Dプレゼンテーション作成に利用できるようになった。トリガーアイコンをクリックすることで、用意していたバリエーションへ素早く切り替えることができる。

▲リアルタムプレゼンテーションでライトのオンオフをした様子

▲スツールのタイプを切り替えている様子

ライティングとレンダリングの新機能

ライティングの新機能として、静止画または動画テクスチャをサーフェスに投影できる、新しい投影(Projector)ライトが追加された。

▲投影ライトによる動画テクスチャの投影

また、標準またはLumenライティングモードの正投影ビューにおけるリアルタイムレンダリングでシャドウがサポートされ、オブジェクトの周りの黒いアウトラインが除去された。

▲正投影ビューでシャドウをサポート。従来(左)とバージョン2025.1(右)

そして、リアルタイムレンダリングの品質向上のため、仮想シャドウ マップ(VSM)テクノロジに基づいた新しいシャドウのレンダリングオプションを実装。これにより、標準のシャドウよりも正確で、パストレーシングによるシャドウとの整合性が高いシャドウを生成できるようになった。

▲標準のシャドウマップ(左)とVSMベースのシャドウマップ(右)

その他、全更新内容はこちら。

■Twinmotion 2025.1 が利用可能に!(公式ニュース)
https://www.twinmotion.com/ja/news/twinmotion-2025-1-is-here

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